2024年度 理事長所信

【スローガン】
チャレンジ

【基本理念】
チャレンジしよう 101%の力で。
前向きな変化の先には、みんなの幸せがある。
ともに創ろう。
多様性溢れる持続可能な地域を

【基本方針】
●利他の心と AI スキルを兼ね備えた次代を担うリーダーの育成と組織の拡大
●多様な個性がまちづくりに参画できる仕組みの構築
●若者が活躍する持続可能な地域の創造
●自助、共助、公助それぞれからの防災・減災の強化
●家庭やビジネスにも活かせる多様な人財が輝く組織運営

【はじめに】
青年会議所は、自分自身の人生のみならず、他人(ひと)の人生を変える、そして地域を変えるチカラがあります。私は 10 年間の青年会議所活動の中で、前向きに変化をした多様な人たちと地域に出会いました。

学校の進路を決めた人
留学をした人
職業を決めた人
経済的に豊かなになった人
人と出会い幸せになった人
私も前向きに変化し、そして幸せになった一人です。

前向きな変化を起こした人は、地域にも前向きな変化を与えることができます。日本や世界のみならず、わたしたちの住み暮らすこの地域にも、青年会議所が残した軌跡は数多くあります。人や地域の変化の先には、多くの幸せが待っていると、私は信じています。平塚青年会議所は、2022 年より「持続可能な地域の実現に向けたファンづくり」という地域ビジョンを掲げ、①多様な人がまちづくりに参画できる仕組みの構築、②ウェルビーイングの推進、③産官学民の協働による地域ダイナミズムの実現、④若者を中心とした関係人口の創出という 4 つの運動指針のもと、昨年は多くの可能性の種を蒔きました。本年は、その種をより多く発芽させるべく、101%の力で数々のチャレンジをしてまいります。そしてその先に、人や地域の前向きな変化を生み出し、そこに関わる人の幸せをつくります。また 2024 年、平塚青年会議所は 65 周年を迎えます。組織の歴史が続いてきたのは、地域の方々からの温かいご支援と、先輩諸氏が熱くそして優しい利他の心をもって挑戦し続けたことで生まれた社会的信用があるからです。しかし、昨年まで続いた新型コロナウイルスによる行動制限や、青年会議所メンバーの在籍年数の減少傾向から、現役メンバーが先輩諸氏と関わる機会、そしてつながりを構築する機会が少なくなりました。65 周年は、これまでご支援いただいた方々に感謝の気持ちを伝えるとともに、先輩諸氏とのつながりを改めて構築し、100 年続く組織へと歩んでまいります。

【利他の心と AI スキルを兼ね備えた次代を担うリーダーの育成と組織の拡大】
今後、必要とされる人財は、利他の心をもち、AI を使いこなすスキルをもつリーダーです。そのリーダーが集まる平塚青年会議所をつくります。2023 年は ChatGPT や Bard などが注目され、画像生成 AI 元年となりました。AI は多くの仕事を奪う脅威と言われていますが、IT 知識や情報収集力、そして正しく相手に伝え、聞き取る言語能力などを養えば、われわれの暮らしを豊かにする非常に強力なパートナーになります。2024 年は、青年会議所だからこそ学ぶことができる育成プログラムをベースに、65 周年を記念し先輩諸氏から利他の心を学ぶ機会と、AI を使いこなすスキルを身につける機会の提供を通じて、メンバー個々の能力開発を目指します。メンバーが、利他の心と AI スキルを兼ね備えたリーダーへと成長し、その集団となった組織は魅力的な組織となり、新たなメンバーの共感を得られ、組織拡大につながります。

【多様な個性がまちづくりに参画できる仕組みの構築】
地域資源を使って多様な個性を表現できる機会と、その機会に触れた人が地域のファンになる仕組みをつくります。2023 年、平塚青年会議所では、この地域に住まう多様な人財が、アートを用いて地域資源を表現する場「toiro~HIRATSUKA FAN PROJECT:ART~」をつくることで、多様な人財をまちづくりの担い手としてスポットライトを当てるとともに、その場に触れた人が地域のファンとなる新たな可能性を提案しました。この可能性に継続性をもたせるためには、企業や団体、個人、各種パートナーとの関係性の構築と、経済的に自立した運営を仕組み化する必要があります。本年は、パートナーとの関係強化をする中で、「地域資源」、「多様な人財」そして「ファンづくりの仕組み」をともに理解し、「地域資源」と「アート」を合言葉に、定住人口、関係人口、交流人口それぞれにファンになってもらうべく、年間を通じてアプローチしてまいります。多様な個性が輝く地域には人が集まり、まちづくりの担い手が増えます。まちづくりの担い手が多い地域には活力が生まれ、心の豊かさや経済的な豊かさが生まれます。

【若者が活躍する持続可能な地域の創造】
若者が主体的に活躍する持続可能なまちをつくります。持続可能な地域をつくるには、経済的に豊かであるとともに、地域を支える担い手が必要です。2022 年より始まった、職業講話・職場体験の選択を教育関係者が行える「平塚ジョブステーション」は、若者と地域企業が互いに認識し合い、つながりをつくる事業で、コミュニティスクール構想の一助を担いました。この事業は、2023 年の平塚商工会議所との協働により、地域の若者はあらゆる職業を知り、そして触れることができるようになりました。しかし、「湘南ひらつか七夕まつり」や「湘南よさこい祭り」等の地域事業、自治会などの運営組織は高齢化などを理由に、地域の事業や文化を支える担い手は不足しています。この課題を解決するには、若者の主体的な活躍が必要不可欠です。本年は、職業のみならず、若者が実際に地域に触れ、地域課題の解決方法を提案する機会を
設け、若者と地域の距離をさらに近づけてまいります。地域の実情に触れた若者には、郷土愛が芽生え、新たなまちの担い手として主体的に活躍してくれるはずです。

【自助、共助、公助それぞれからの防災・減災の強化】
いつか来る有事に備えた自助・共助・公助の強化をすることで、強くて優しいつながりをつくります。2019 年、花巻青年会議所と災害発生時の協力体制や防災・減災につながる連携を目的とし、友好 JC 締結をしました。また、平塚市・大磯町・二宮町、そして各市町の社会福祉協議会と「災害時における相互協力に関する協定」を締結し、有事に備え各パートナーとの関係性を構築しています。しかし、減災を目指すには自助・共助の強化も必要になります。2023 年に開催されたひらつかタウンミーティングにおいて、参加した学生は「災害時に行動する機会や知識が足りない」「普段の生活と災害を結びつける学びの場が少ない」という課題を挙げ、それらに対する解決方法を提案しました。平塚青年会議所では、これらの課題を学生のみのものではなく地域の課題として捉えて、各パートナーとの更なる関係性の強化を図るとともに、普段から自助・共助・公助のそれぞれの視点から、いのちと暮らしを守る運動を展開してまいります。この運動は、防災・減災の強化だけでなく、家族や地域のつながりを強くし、幸せを生み出します。

【家庭やビジネスにも活かせる多様な人財が輝く組織運営】
青年会議所で経験した組織運営は、必ずやビジネスや家庭や社会に還元する。そんな人財の集まりをつくります。20 才~40 才の多様な人財から構成される青年会議所の組織運営の魅力に、65 年の歴史に紡がれたガバナンスがあります。平塚青年会議所は、厳格なルールと他者を重んじる組織運営を継続したことで、多くのリーダーを輩出してまいりました。本年はガバナンスを守りつつ、時代に即した組織のあり方を見つめ直し、新しい技術や手法を積極的に組織に取り入れて実践し、これまでの慣習にとらわれない組織運営にチャレンジしていくことで、費用対効果・時間対効果を生み出します。青年会議所の活動は、家庭や会社の支えがあり、それぞれが大切な時間を投じて成り立っています。だからこそ青年会議所での活動は、メンバーのみならず、必ずメンバーの家庭やビジネスに活かされなければなりません。組織運営から生まれた効果は、家庭やビジネス、地域への還元、へと必ずつなげます。そのように還元できた人財が集まる組織は、必ず明るく豊かな社会を創れる組織であるはずです。

【むすびに】

人や地域はそんなに簡単には変わりません。
変わらなければいけないのは、まず自分です。
ただし、自分を変えるのも簡単ではありません。
変わるためにはどうしたらいいのか?
失敗を恐れずに 101%の力でチャレンジすることです。
失敗しても 101%の力でチャレンジしていけば、
昨日より今日はきっと良くなります。
そして、今日より明日はきっとよくなります。
その積み重ねが大きく、前向きな変化を起こします。
積み重ねに、人や地域は感動し、そして共感し、はじめて変わる可能性があります。
青年会議所には自分が前向きに変化できる機会がたくさんあります。
その機会を手にするかどうかは、自分次第です。
われわれが前向きな変化を起こせば、
地域にはどれだけ多くの前向きな変化が起きるのでしょうか?
地域にはどれだけ多くの幸せを生み出すことができるのでしょうか?
私は、この地域を最も多様な個性が輝く持続可能な地域にしたい。
私は、この地域に関わる人が幸せだと言える地域にしたい。
そんな地域を、ともに私はつくりたい。
さあ、チャレンジしよう。

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